私がよく中国人に説明する言い訳があります。
「日本人は漢字を使っているから、リーディングは得意だ。
だけど、中国語の発音は日本人にとって本当に難しい、だからスピーキングは苦手だ。」
というもの。
だって本当に、そうなんです。
留学中、まわりを見回すと、
韓国人は、母語の韓国語の発音が少し中国語に近いからか、
ほぼネイティブレベルといっていいほどの中国語を操る人がいました。
しかし、日本人で中国人に間違われるほど、発音がいい人はなかなか見かけませんでした。
どうしても日本人っぽい発音になってしまうのです。
私自身も、英語を勉強したときの経験から
自分は発音がニガテだと認識していたので、
発音の向上には、かなりの注意と労力を払ってきました。
結果、
実は今でも発音のニガテ意識は払しょくしきれていません…
しかしだいぶ上達してきて、
今では初対面だと、私を中国人だと勘違いしてくれる中国人もいます。
そんな私が学んできたことや、先生から教わったコツを、みなさんと共有したいと思います。
①環境を整える
発音は独学が難しいものです。
できれば、中国人のひとに逐一聞いてもらいながら、教わったほうが、
効率が格段にいいです。
私の留学経験からいっても、生徒が5人以上いる中国語学校の教室だと、一人の発音にはそこまで構ってもらえませんでした。
なんとか聞き取れればいいということになり、授業の進行が優先されるからです。
そこで、ほかの国の留学生よりも、発音により多くの不安を抱えていた私は、
マンツーマンの補習授業をするため、自分で中国人を雇っていました。
危険なのは、早く話したい気持ちによって、文法や単語の知識が増えるにつれ、
間違った発音でしゃべる癖がついてしまうこと。
長年このような独りよがりな中国語を使ってしまうと、
あまり中国人には通じないうえに、なかなか矯正がききません。
今あなたが日本にいる場合、
そして中国語教室に行くお金がもったいない場合は、
中国人と無料で会話できるインターネットサイトを利用するのがいいと思います。
私がいま使っている ‟italki” というサイトに登録すると(無料です)、
日本語を勉強する多数の中国人と友達になることができます。
彼らとお金を一切介在させずに(つまりお互い無料で)、中国語と日本語を教え合えるのです。
この‟italki”に関するレポートはまた近日中に報告しますが、本当にいいツールだと思います!
②独学時に使える勉強法
変な癖でしゃべっていないかを確かめるためにも、
こまめに自分の音声を録音(スマホアプリで簡単にできますね)し、
先生のお手本の音声(youtubeで「中国語 発音」で検索すればたくさん出てくきます)
と比べる方法はとても有効です。
自分はこんな風に発音してたのか、と愕然とします。
でもそれでも、たとえば、
sh (そり舌音)と x の違い(たとえば小xiaoと少shao)は
いくら聞いても、同じように聞こえることがあります。
これは日本語には違いがあまりない音で、
慣れていないので仕方ないのです。
その時点であまり躍起にならず、
根気強く、「聞く」そして「違いを意識する」ことを続けていくしかありません。
私は中国語の勉強を始めて、4、5か月くらいで
やっとこの2つの音を言い分けられるようになり、
そのあと、聞いても違いを理解することができるようになりました。
このように、発音においては、学習の初めの段階ですべてを完璧にすることはできません。
例えば、発音練習のとき
ひとつひとつの音の読み方を学び、練習します。
やがてそれらひとつひとつの音をうまく読めるようになったとします。
しかし、それらの発音を、
単語を読むときに、または会話をするときには動員できないことがほとんどです。
でも焦ってもしょうがありません。
ひとつひとつの発音を正しく読むこと、
これは確かに「正しい発音で流ちょうな会話をすること」につながっているので、
続けていくしかないのです。
次の記事では、
先ほどの sh と x の違いなど、
ひとつひとつの難しい発音の読み方のコツを、
説明していきたいと思います。