通訳案内士中国語の一次試験ってどんなの?
通訳案内士(通訳ガイド)の試験突破の大きな壁は、やっぱり外国試験。
英語と比べて、中国語の場合は、受験者が少ないため、対策講座や本の種類も多くありません。
私は、『徹底攻略 国家試験通訳ガイド 中国語』(中国語言学院編著、一ツ橋書店)の本を買って勉強しました。
この本には、一次試験の外国語(中国語)、日本地理、日本歴史、一般常識のほかにも、二次試験対策まで入っていたので、これ1冊ですむと思って選びました。
(しかし実は、日本地理、一般常識はこの本が出版された後に傾向が変わっており、あまり役に立たなかった結末はこちらに…)
この本を読んだとき、一番大きな壁は、筆記試験の中国語だと思いました。
だって、めちゃめちゃ難しいのです。
過去問題の一部が、通訳案内士試験の公式ホームページで公開されています。
これを見ると、最新の問題傾向が分かります。
というのも、平成26年度までと平成27年で、問題の出され方が少し変わっています。
いま通訳案内士の試験は、試験のあり方や問題形式について過渡期にあり、変更がよくあるようです。最新過去問のチェックは必須ですね。
平成27年度から見る【試験内容】
①中国語文の読解問題3題(選択式 配点40点)
②日本語文→中国語訳問題4題(記述式 配点28点)
③ある日本語の用語について中国語で説明する問題4題(記述式 配点32点)
最後の問題の用語は、平成27年度はB級グルメ、千秋楽、箱根駅伝、雛祭りが出題されています。
どれも知ってはいるけど、中国語で説明するのはとても難しいですよね…
ちなみに、②、③は二次試験(面接)の問題内容と少し似ています。面接のときはこの答えを瞬時に口頭で言わなくてはならないので、さらに難易度は上がりますが…。(二次試験について詳細はこちら。)
対策をすれば、二次試験の役にも立つかもしれません。
HSK6級を受けて免除にするのが近道!
私は実際にHSK6級を取得したあとでも、この通訳案内士の筆記試験には歯が立ちません。
とりあえず合格を近道で目指すならば、HSK6級で6割の180点をとって、筆記試験を免除してもらうのが絶対に近道だと思います。
HSK6級も簡単ではありませんが、なにせ6割とればいいので、
漢字が読めてリーディングが得意な我々日本人からすれば、歯がたたない試験ではありません。(HSK公式ホームページよりHSK6級試験の概要)
HSK6級で筆記試験が免除になるのは、平成28年度の試験から採用された条件なのですが、
これで中国語の通訳案内士をとろうという人は増えると思います。
なぜならこれまで筆記が免除になる資格をもつのは、中国語検定1級のみだったのですが、中国語検定よりもメジャーなHSK試験が、筆記免除とできる資格に加わったのです。
また、今あなたが同時に中国語能力を高めたいと思っているのなら、リーディング、ライティング、リスニングすべてが含まれるHSK6級を目指し、そのための勉強をするほうが、総合的な中国語能力も高められると思います。
通訳案内士の一次試験のための勉強をするとなると、日本語を中国語訳する練習や観光用語の暗記などと少し特殊な勉強になります。
というわけで、中国語を受験するならHSK6級をとり、筆記試験免除とすることをおすすめします!