オリンピック閉会式 トーキョーショーを中国人はどう見たか(その3・完結編)

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中国のネットニュースのなかに、
リオオリンピックの閉会式における、日本のトーキョーショーを論ずる記事がありました。

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今日はその3の翻訳を書いていきたいと思います。完結編です!

 

 

(腾讯文化 08-29  作者 唐三皮)より

桜の花、歌舞伎が登場しないトーキョーの8分間は、私たちに何を教えてくれるか

オリンピック閉会式 トーキョーショーを中国人はどう見たか(その1)

オリンピック閉会式 トーキョーショーを中国人はどう見たか(その2)

3、仏頂面で文化を輸出することはできない、もっとオシャレで、面白くないと!

「トーキョーショー」における様々なブラックテクノロジー(再度、ブログ筆者注:日本のアニメ中に出てきた言葉が語源。中国では、現実的にあり得ないような最新の科学技術を指して使われる)は、新しい文化シンボルを創るだけでなく、その伝え方も刷新する必要があると我々に教えてくれた。簡単に言えば、とにかく流行をとらえていて、おもしろくないとだめだ、ということ。

しかし、これまでの中国は文化を輸出する際、だいたい仏頂面で、お高くとまりすぎていた。

孔子学院は中国の文化輸出の代表のような存在だが、その効果は我々の期待ほどではない。ひとつには、教室内で授業をする形式が主だが、ちょっと真面目過ぎるのだ。2つめには、内容が中国語と儒家思想に集中しており、アメリカ人に仁、義、礼、智、信などの中国の伝統文化の価値観を理解させるためのものであることが原因だろう。中国の古代哲学は広くて深く、伝統文化の核心であり真髄だとされている。しかし、理解するのに敷居が比較的高い。外国人にとっては尚更難しいだろう。授業形式で教え込むことでなんとか成り立っているのである。

首都文化創新与文化伝播行程(という名前の)研究所が行った「外国人の中国文化認知調査報告」によると、「旅行、友達との交流、イベント、買い物、中国哲学とのふれあい」の5種類の中国文化への接触方法のうち、中国哲学のもつ吸引力は最も少なかった。これはおそらく、これまでの中国哲学の普及方法が、生真面目過ぎて面白味に欠けていたことと大いに関係しているだろう。

また、これまで我々は文化輸出の方法として、政府主導の「感知中国」「文化中国」「欢乐春节」「国家年」「文化年」など大きな対外文化イベントを主として行ってきた。形式もいささか伝統的で、多くは展示や演出などによるものである。しかし、この手のイベントを受けて入れてくれる人は限定的であるし、吸引力が不足していて、一過性のものとなりやすい。

 

今はインターネットの時代だ。インターネット世界と現実世界を連動させることはもはや珍しいことではない。先ほどの報告(「外国人の中国文化認知調査報告」)によると、外国人が中国文化を知るためのチャネルとしては、まずインターネットが選ばれている。62.9%の人がそれを選んでいるのである。しかし、インターネット上のイベントに関して、我々はそこまで力を持っていない。VR(仮想現実)、AR(拡張現実)など新しく興ったバーチャルリアリティや、現実世界の見せ方を彩る技術は、文化輸出の重要な手段となるべきである。我々も日本のような「ブラックテクノロジー」を使って、文化イベントの相互性、趣味性と体感性を高めて、中国の新しいイメージを打ち立てる必要がある。

漫画、ゲーム、映画は今日、最も人気のある文化的プロダクトであり、文化の普及はもっとおもしろく、より適した方法でしていかなければならない。

しかし、「外国人の中国文化認知調査報告」によると、外国人が中国の文化プロダクトを選ぶ際、ゲーム類を選ぶ可能性は比較的低い。ゲーム自体は、最も青少年の時間と注意力をひきつける文化プロダクトであるが、この報告によると、中国のゲーム製品は質と吸引力において、大きく出遅れている。ゲームだけでなく、映画や漫画の方面でも同じだ。大国とはいえるが、強国ではないのだ。

 

結論

ここまでの状況と条件を見ると、中国は新しい文化シンボルを発掘する必要があるといえる。新しい国家の名刺を創りだし、世界に向けて、中国の古い文明を持つ国というだけでなく、創造性と活力に満ちた国というイメージを打ち出さなければならない。もちろん、新しい文化シンボルを発掘するということは、元からあった文化シンボルをすべて投げ出すということではない。しかし少なくとも、その普及の方法には、より創造性を使っていくべきである。

 

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