オリンピック閉会式 トーキョーショーを中国人はどう見たか(その2)

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中国のネットニュースのなかに、
リオオリンピックの閉会式における、日本のトーキョーショーを論ずる記事がありました。

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今日はその続きの翻訳を書いていきたいと思います。

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(腾讯文化 08-29  作者 唐三皮)より

桜の花、歌舞伎が登場しないトーキョーの8分間は、私たちに何を教えてくれるか

前半はこちら

2、文化は発信すれば終わりなのではなく、受け入れてもらわなければ。中国の崇高な芸術を伝えるだけではダメ

このたびのトーキョーショーでは、いろんな漫画やゲームのキャラクターが重要な役割を果たし、日本の首相もスーパーマリオの格好で登場した。これは巧妙で賢いやり方といえる。

幼き日のドラえもん、キャプテン翼が登場すれば、観衆の心の中に懐かしさと感動が広がるのは想像に難くない。ましてやスーパーマリオは最も古典的なゲームの登場人物の一人で、ファミコンからWii Uに至るまで、マリオはゲームのハードウェアの進化に伴って、全世界で3億2000万本も売り上げてきた。

発信するだけでなく、受け入れてもらうことを目指して、文化的影響力を高めていく必要がある。

文化を受け入れてもらうとき、最も根本となるのは、受け手に理解してもらい、好いてもらうこと、さらには親しみを覚え、共感してもらうことである。ゲームと漫画は今日、最も理解しやすく、最も人気のある文化的商品のひとつ。日本の漫画とゲームは世界を席巻したことにより、日本のソフトパワーを代表し、日本の国家のイメージを上げるための切り札となった。

 

その意味で、今回リオオリンピックにおける中国の文化的影響力の向上に最も貢献したのは、傳园慧(傳園慧/フー・ユエンフイ)と秦凯(秦凱/チン・カイ)だろう。

傳园慧は試合後のインタビューにおける、おどけた可愛い受け答えが海外の大手メディアから次々と注目、報道されただけでなく、ソーシャルネットワークにおいても話題沸騰となった。イギリスのタブロイド紙『ザ・サン』は傳园慧を大絶賛し、彼女のおどけた可愛さに全世界が夢中になったと報じた。イギリスのネット上では、「彼女はすごく可愛い、こういう自由奔放で楽しそうなのはほんといいよね。」などと書き込みがなされた。

また、アメリカの『ハフィントン・ポスト』のネットニュースもこう報じた。「リオオリンピックにおいては、アメリカ代表の競泳の名選手フェルプスなどたくさんのスターがいたが、みんな一人の面白くて可愛いこの選手にはかなわなかった、すなわちそれは中国の競泳選手、傳园慧である。」

秦凯の競泳会場でのプロポーズには、欧米の大手メディアがフォーカスし、海外のたくさんのネット民たちが「感動した、ロマンティック」と評し、好感をもった。

傳园慧と秦凯は、中国人の古臭くてまじめな良くない印象を変えたのであり、これは金メダルをいくつ獲得したとしても代え難い功績である。彼らが生み出したこのような影響は、彼らの可愛さと真実味から来るものだ。愛を追及し、表現することで、人々の理解と親しみを得られたのである。

人々の理解と親しみを得られたところ、これがすなわち日本の漫画やゲームと、傳园慧・秦凯に共通する部分である。また、彼らが「受け入れられた」根本的な理由である。

チャイナドレス、二胡、赤灯篭、京劇などは中国の伝統文化の典型的なシンボルである。しかし、「受け入れられやすさ」が本質的に足りない。海外の一般市民は普段にぎやかなものを見ているし、そんな彼らには理解しがたく、親しみとか好きとかいう感情は沸きにくいだろう。これは不思議なことではない。中国人でさえ、おそらくみんなが理解し好きであるとは言えないだろう。結局、それらは現実世界ではめったに見ることがない、「博物館のなかの崇高な芸術」だからだ。

そこで、新しい文化シンボルを探し、創りだすことが必須となる。もちろん、人々に理解され親しみを覚えてもらえるかどうかが、ひとつの大きな基準となる。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

さらに、トーキョーショーへの考察は続きますが、次の記事で!

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